Story No.1
【フィールドホッケー】 Mr. Segers[スポーツビジョン・トレーナー] オランダ
スポーツ選手のトレーニングと言えば、フィジカルトレーニングとスキルトレーニングの2本立てが一般的です。そこに「見るチカラ」、目のトレーニングが提唱されたのが1970年代のアメリカでのことだと言われています。
その後、学術的にもスポーツビジョン・トレーニングとして確立され、オプトメトリストという資格制度が制定とされ、その後ヨーロッパへ広がり、他の地域へも広がりました。 (非常に残念ながら、日本では主要国の中で唯一、国家資格としてオプトメトリスト制度は導入されず、スポーツビジョン・トレーニングの広がりが少ない大きな要因となっています。)
ヨーロッパに伝わった直後から、スポーツビジョン・トレーニングをライフワークとして取り組んで来たのが、今回ご紹介するオランダのMr. Gijs Segers、現在73歳(2016年3月現在)です。フィールドホッケーの世界で普通のスポーツトレーナーをしていた彼が、目のトレーニングに特化した指導を始めて今年で24年め! 今もバリバリの現役で、オランダ1部リーグの3チームなどを指導しています。
2013年に、Visionupを1セット試しに購入。
使ってみると、彼が編み出したトレーニング方法に比べ、即効性があり、明らかに効果が高いことが分かり、すぐに4セットを追加注文し、販売店になってくれました。
2013/2014年のオフシーズンに3ヶ月のテストを実施。
あるフィールドホッケーチームの選手10名に対してVisionupを使ったトレーニングの前と後のパフォーマンステストの結果を比較したところ、平均10%、中には15%アップした選手が出てかなり驚いたようです。と言うのも、彼の独自のトレーニング方法では、これまで同じく3ヶ月のトレーニングでパフォーマンスの向上率は2~3%だったのです。
あまりの高い効果に、テストそのもの、または計算方法などで何かミスを犯したと考え、 再度テストをすることにしたのですが、不幸なことに直後に最愛の妻を亡くし、半年ほど 仕事から離れたため、同じ年の再テストは叶いませんでした 。
再起して翌2014/2015年のオフシーズンに今度は6ヶ月のテストを実施してくれました。
彼が指導する1部リーグの3つのチームで、まずトレーニング前に、
1)専属のオプトメトリストが、選手の視覚能力を測定
2)Mr. Segersが、選手のパフォーマンスを測定
ベースとなる各選手の能力を確認し、半年間のトレーニング後に再度1)と2)の測定を
行なってBefore/Afterで比較するというものです。
その結果、前回の3ヶ月のテスト結果と同じく平均10%の向上が認められました。テストのレポートは50ページに及び、スポーツビジョン研究の貴重なに資料となりました。
2015年4月、ドイツKölnで開催された展示会FIBOの会場でMr. Segersに初めて会うことができました。ちょうど2回目のテストが終了したばかりの時で、「凄いテスト結果が出たよ。夏の学会での発表を予定しているので楽しみにしていて欲しい。」
オランダの学会で発表すると、新聞社、テレビ局から取材が入り、報道を知った雑誌社が 取り上げて話題となり、国内の他のスポーツ種目のチーム、そしてヨーロッパの他国、ベルギー、ドイツ、スペイン、イタリアなどからもお呼びがかかるようになり忙しい日々を送っています。
実際の年齢よりも10歳は若く見える彼は、まだまだ現役で仕事を続けるつもりですが、Visionupの登場でますますやる気が出てきたようです。(笑) 今年の1月に訪問した際には、本当に忙しいようで、あまり時間を取ってもらえませんでした。今度来た時は、自分の家に2泊はしていけと誘ってくれていて、次回の訪問が楽しみです。